仁川市延寿区(李在浩区長)は、書類上だけで建設業の登録要件を満たした、いわゆる「幽霊会社」が官公庁発注工事を受注するのを防ぐ仕組みを整えた。区は、工事の入札で1位に選ばれた業者の事務所と技術者を直接訪ねて確認する「ペーパーカンパニー実態調査」を来年1月から実施すると23日、明らかにした。入札の過程で業者の実体を現場で確認する制度を導入するのは、仁川の基礎自治体の中で延寿区が初めてとなる。
![]() [The Korean Today] 延寿区の建設工事ペーパーカンパニー実態調査 © キム・ミヒ記者 |
制度導入の背景には、これまでの審査体制の抜け穴がある。区の説明によると、これまで入札の適格審査は業者が工事をどれだけうまく遂行できるかの評価に重点が置かれており、建設業の登録基準を実際に満たしているかを現場で確かめる手続きは別途設けられていなかった。登録後に国土交通部が行う実態調査も提出書類の確認にとどまり、業者が実際に事務所を運営し、技術者を置いているかまで把握するのは難しかった。
区は、こうした抜け穴が工事の品質問題につながりかねないとみている。事務所も技術者もないまま書類上で登録要件だけを整えた業者が工事を受注すれば、自ら施工せずに違法な下請けに工事を回して利益だけを得ることになり、結果的に手抜き工事の可能性が高まるという。区が発注する工事は道路や公共施設など住民生活に直結する事業であるだけに、施工能力のない業者を契約前の段階で見極めることが今回の制度の核心だ。
調査対象は、延寿区が発注する基礎金額5億ウォン以上の工事に応札した総合・専門建設業者。区は開札後、1位に選ばれた業者について、適格審査に入る前にまず実態調査を行う。所在地や技術者の状況、資本金などを調べ、「建設産業基本法」が定める建設業登録基準である技術能力、資本金、施設・設備・事務所を実際に備えているかを、書類と現場の両面から確認する方式だ。
点検の客観性と実効性を高めるため、調査は▲書類審査▲現場確認▲関係機関とのクロスチェックの3段階で進められる。第1段階の書類審査では、業者が提出した財務諸表や技術資格証の写し、4大社会保険の事業所加入者名簿、賃貸借契約書などをもとに、資本金の規模、技術者の確保状況、施設の保有状況を調べる。
第2段階では、担当職員がチェックリストを手に業者を直接訪問する。独立した事務スペースがあるか、看板が掲げられているかなど、事務所が実際に使われているかを確認し、登録された技術者が実際に勤務しているか、申告した設備を保有しているかも点検する。最後の第3段階では、建設産業情報センター(KISCON)や4大保険の公団、総合・専門建設協会などが保有する資料と照合し、技術者が他の業者に二重就業していないか、常時勤務しているかなどをクロスチェックする。
調査で違反事項が判明した業者は、落札者選定の段階で適格対象から外され、是正命令や営業停止、課徴金などの行政処分を受ける。区は処分が確定するまで契約手続きを停止し、処分が確定すれば2位の業者を対象に同様の調査を続ける。他の自治体に所在地を置く業者が摘発された場合は、該当する広域・基礎自治体に行政処分を依頼する方針だ。
制度が現場に円滑に定着するよう、事前の周知も並行して行う。区は入札公告文に実態調査の案内文を掲載し、提出が必要な書類の一覧も添付するほか、落札者からは実態調査への同意書を受け取ることにした。総合・専門建設協会など関係機関を対象とした事前の広報も行い、業界が制度をあらかじめ把握できるようにする計画だ。区は施行後に効果を分析し、必要に応じて調査対象となる工事の範囲を広げる案も検討する。
李在浩区長は「施工能力のないペーパーカンパニーが受注後に違法な下請けで利益だけを追求する行為を入札段階で見極め、手抜き工事を防ぐ」とし、「正常に運営している優良な地元業者が公正に受注できる建設市場をつくる」と述べた。
今回の措置は、業者の実体確認を登録後の事後点検だけに委ねず、契約直前の段階に前倒しした点に意義がある。書類だけを整えた業者が排除されれば、実際に事務所と人員を備えて営業する地元建設業者が公正に競争できる環境が整い、住民が利用する公共施設の施工品質を高める効果も期待される。仁川の基礎自治体で初めて実施される制度であるだけに、運営の成果次第で他の自治体に広がるかどうかも注目される。
[ キム・ミヒ記者: incheonsouth@thekoreantoday.com ]
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