[Day 152] 独りにて、お貫き給う七十重

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By 코리안투데이 서대문

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[Day 152] 独りにて、お貫き給う七十重

六月 · 風を待つ方法 | 約三分の読み

삼국지 365 · Day 152 · Book 1「星が集まる」
삼국지 365 Day 152 헤더 일러스트
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同じ夕のその時刻、趙雲(ちょううん)のお馬は、既(すで)に、曹操(そうそう)の五千騎(ごせんき)のご包囲(ほうい)の内側に、お入り給いおったのである。彼の懐(ふところ)の内側に、劉備(りゅうび)の幼(いとけ)なきご子息阿斗(あと)が、お眠(ねむ)り給いおったのである。

いかにて、その内側に、お入り給いたるか。趙雲のご記憶(きおく)は、短き、お欠片(かけら)にて、のみ、お遺(のこ)り給いおったのである。午後の真ん中の頃、二万四千の後尾(こうび)にて、甘夫人(かんふじん)のご行方を、お追い給うべく、馬を、お廻(まわ)し給いたり。後尾の内側の丘の藪(やぶ)にて、甘夫人は、既に、ご自(みづか)らの息を、お降(お)ろし置き給いたる後にてあった。その傍(かたわ)らにて、幼なき阿斗のみが、独りにて、お泣(な)き給いおったのである。趙雲が、阿斗を、懐に、お抱(いだ)き給いて、馬頭(うまがしら)を、南へと、再び、お廻し給わんとしたるその時、曹操の五千騎が、既に、その丘を、お巻(ま)き給いおりたのである。

趙雲のお馬は、ひと匹。槍(やり)は、ひとつ。甲冑(かっちゅう)の上に、阿斗のお襁褓(むつき)が、ひと重(じゅう)、いっそう、お巻(ま)き給われおったのである。ひと匹のお馬と、ひと柄(え)の槍と、ひと重の襁褓とが、今夕、五千騎の内側にて、独りにて、お動き始め給いたり。

七十重(しちじゅうじゅう)のご包囲とは、五千騎が、重々(じゅうじゅう)に、円(えん)を、お描(えが)き給いたるお形にてあった。東のひと重を、お貫(つらぬ)き給わば、西のひと重が、お閉(と)じ給い、南のひと重を、お貫き給わば、北のひと重が、お閉じ給いたり。趙雲が、ひと重を、お貫き給い、ひと重を、お巡(めぐ)り給い、また、ひと重を、お貫き給いたり。彼の槍が、前にて、上へと、お向き給い、再び、下へと、お向き給いたり。槍のお動きに、敵騎兵のお身が、馬の上より、お降り給いたり。

ひと重、二重(じゅう)、三重。趙雲の甲冑の上に、敵のお血が、ひと重ずつ、お付(つ)き、お行(ゆ)き給いたり。五重、七重、十重。甲冑の表面(ひょうめん)に、お血が、お積(つ)まり給うほど、彼の懐の内側の阿斗のお襁褓は、表面のお血の反対側にて、しずかに、別に、ござりたり。表面に、お血が、ひと重、いっそう、お付き給う毎(ごと)に、内側のお襁褓が、ひと結、いっそう、深く、お成(な)り給いたり。

阿斗は、趙雲の懐の内側にて、その間(あいだ)にもまた、お眠り給いおったのである。幼なきお子のお眠りのご呼吸が、表面の五千騎のご呼吸の反対側にて、しずかに、お上(のぼ)り、お降(お)り給いおったのである。お呼吸が、二つにてあった。表面のお呼吸と、内側のお呼吸。趙雲は、両お呼吸の間にて、槍を、お動かし給いたり。

삼국지 365 Day 152 중간 일러스트

お貫き給いたる敵の将のお数(かず)は、五十に、お達し給いたり。五十名のお息が、長坂(ちょうはん)の土の上に、しずかに、お降り、お座り給いたり。趙雲は、五十名のお息を、お数(かぞ)え給わざりおりたのである。ただ、阿斗のご呼吸が、彼の懐の内側にて、お止まり給わざる事のみを、お数え給いおったのである。

曹操本陣の曹純(そうじゅん)が、遠くより、このお馬を、お見給いたり。曹純が、両眼を、大きく、お開(ひら)き給いたり。五千騎の内側にて、お馬ひとつが、ひと点と、為(な)りて、ご包囲の内側の五重、六重を、お通(とお)り給い、外側へと、お進み給いつつあったのである。曹純が、ひと言を、お投(な)げ給いたり。

「その将を——お生(い)き給うままに、お捕(と)らえ、お見(み)せ給いたく、ござる。矢を、お放(はな)ち給う事、無きように。」

趙雲のお馬を、お向(むか)い給いて、この刹那(せつな)、矢ひとつ、お飛び給わざりおりたのである。

最後のひと重が、いまや、お眼の前に、ござりたり。趙雲が、槍を、上り上げ給いたり。槍の、お降(くだ)り、お打ち給うに、最後のひと重の騎兵が、馬より、お降り給いたり。趙雲のお馬が、そのひと重の外側へと、お走り抜(ぬ)け給いたり。

七十重の内側を、ひと匹のお馬と、ひと柄の槍と、ひと懐の阿斗とが、共に、お貫き給いて、お出(い)で給いたり。

外側の空気が、清かりき。夕の風が、趙雲の背(せな)の後ろより、前へと、お流れ給いおったのである。北より、南へと、お流れ給う風にてあった。風の方向が、ご包囲の内側より、外側へと、お流れ給いおったのである。

遠き西の丘の自(おの)ずからに、劉備本陣のお欠片が、お見え給いたり。孔明(こうめい)の扇(おうぎ)が、その、お欠片の真ん中にて、お揺(ゆ)らぎ給うが、お見え給いたり。趙雲が、その、お欠片を、お向(むか)い給いて、馬頭を、お廻し給いたり。

阿斗は、趙雲の懐の内側にて、その時まで、お眠り給いおったのである。今夕の間(あいだ)、阿斗は、ひと度(たび)も、お泣き給わざりおりたのである。五千騎の内側にて、お醒(さ)め給わざりたるご呼吸が、五千騎の外側にてもまた、未(いま)だ、お醒め給わざるまま、趙雲の懐の内側に、ござりたり。

Book 6「風を、お待ち給う法」の最初の夕にてあった。風の方向は、未(いま)だ、北より、南にてあった。されど、その北のひと重の内側より、今夕、お馬ひとつが、反対の方向にて、お貫(つらぬ)き、お出で給いたり。風の方向が、いつの日か、お変じ給う前に、今夕、ひと匹のお馬が、ひと懐の阿斗と、共に、ご包囲の方向を、まづ、お貫き置き給いたり。

その、お貫きが、Book 6 の最初の結にてあった。

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삼국지 365 Day 152 마무리 일러스트
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✒️ 平訳家の一言 — 延三欽博士(Yeon Sam-Heum, Ph.D.)

五千の重々(じゅうじゅう)のご包囲の内側にて、ひと懐のご呼吸を、お守り給いつつ、ひと重ずつ、お貫き、お出(い)で給う夕が、ひと生(しょう)の真ん中に、お訪(おとな)い給う日が、ござる。表面には、ひと重ずつ、お血が、お積(つ)まり給い、内側のご呼吸が、未(いま)だ、お醒(さ)め給わざるまま、外側へと、お出で給うご突破が、その生の最も堅き結に、ござる。今夕、貴方の表面と内側には、各(おのおの)、いかなる重が、お載(の)り給いおられ給うか。両重のご反対のお呼吸を、しずかに、お聞き給うとは、いかが(や)。

📅 明日 Day 153:お子を、お投(な)げ給いたるお父上

「趙雲のお馬が、劉備本陣の西の丘に、お達(たっ)し給いたり。趙雲が、阿斗を、懐より、お取り出(い)で給いて、劉備の前に、お差し出(い)で給いたり。劉備が、阿斗を、お受け給わざりおりたのである。その代(か)わりに、阿斗を、ご自(みづか)らの足の前の土の上に、お降ろし置き給いたり。」 — 平訳家 延三欽博士

平訳 — 延三欽 平訳家 · Sam H. Yeon, Ph.D. · 延三欽博士

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