[Day 57] 江東の六郡

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[Day 57] 江東の六郡

二月 · 主なき刀 | 約三分の読み

삼국지 365 · Day 57 · Book 1「星が集まる」
삼국지 365 Day 57 헤더 일러스트
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神亭(しんてい)のひと合が、江東の天の下に、置かれたる翌(あく)る日の朝、孫策(そんさく)の戦袍(せんぽう)が、六郡(ろっぐん)の門の前を、順に、過ぎ行き始めたり。

江東の六郡は、丹陽(たんよう)・呉郡(ごぐん)・会稽(かいけい)・予章(よしょう)・廬江(ろこう)・九江(きゅうこう)にてあった。郡(こおり)ごとに、ひと将(しょう)の名の下に、置かれおったのである。丹陽には、劉繇(りゅうよう)、呉郡には、厳白虎(げんはくこ)、会稽には、王朗(おうろう)、予章には、華歆(かきん)、廬江には、劉勳(りゅうくん)、九江には、袁術(えんじゅつ)の蔭(かげ)が、覆(おお)いおったのである。

孫策が、先(ま)ず、丹陽の劉繇を、攻めたり。牛渚(ぎゅうしょ)の倉を、開きて、武器と、糧(かて)とを、取りたり。劉繇が南へと、逃げて、予章へと、移り行きたり。丹陽の門の上に、孫策の名が、初めて、掛けられたり。

次に、呉郡の厳白虎を、攻めたり。厳白虎は、躯(からだ)大なれども、智略(ちりゃく)に乏(とぼ)しく、孫策の刀の下に、容易に、膝を、屈(くっ)したり。厳白虎の弟・厳輿(げんよ)が、馬を、駆りて、和親(わしん)を、請(こ)いに、出(い)で来たった。厳輿の馬の上にて、ひと刀が、煌(きら)めきたり。孫策の手が、ひと刹那にて、その刀を、迎え取りて、厳輿の頸(くび)が、馬の下に、落ちたり。厳白虎が、その報を、聴きて、城を、捨てて、餘杭(よこう)のほうへと、逃げ行きたり。呉郡の門の上に、孫策の名が、二度目に、掛けられたり。

会稽の王朗が、城門の前に、陣(じん)を、構(かま)えたり。王朗の幕下(ばくか)の虞翻(ぐほん)が、低き諫(いさめ)を、上りたり。「主公。孫策の勢(いきおい)が、すでに、大いに、成りおり申す。お戦い給う事勿(な)かれ、お降り給え。」王朗が、聴かざりき。二軍が、野原の上にて、向き合いたり。数日(すうじつ)の戦の後、王朗の軍が、崩れて、王朗が、海のほうへと、逃げ行きたり。虞翻が、自ら、孫策の前に、出(い)でて、帰附(きふ)したり。会稽の門の上に、孫策の名が、三度目に、掛けられたり。

삼국지 365 Day 57 중간 일러스트

予章の華歆(かきん)は、刀を、上げざりき。孫策の軍が、予章の門の前に、辿(たど)り着くに、華歆が、戸を、開きて、自ら、出(い)でて、印(いん)を、献(けん)じたり。予章の門の上に、孫策の名が、四度目に、掛けられたり。孫策が、華歆を、極めて、丁重(ていちょう)に、遇(ぐう)したり。華歆の学(がく)と徳(とく)とが、江東の朝廷の柱と、為(な)りたのである。

その間、廬江の劉勳と、九江の袁術とは、孫策を、猜疑(さいぎ)して、動かざりき。孫策が、二郡を、遥(はる)か後ろへと、押し置きたり。この二郡は、後の日、ひと刀の下に、共に、置かるる事と為らん。

孫策が、呉郡の城楼の上に、上りて、江東の天のほうを、望み見たり。周瑜(しゅうゆ)が傍らに、立ちたり。張昭(ちょうしょう)と張紘(ちょうこう)とが、後ろに、立ちたり。太史慈(たいしじ)が、ひと歩み、退(しりぞ)きたる席に、立ちたり。孫策が、低く、申したり。「公瑾(こうきん)。今日、四郡の名が、我ら方に、掛かりたり。遺れる二郡は、暫(しば)し後(のち)の事と為らん。江東六郡の最初の地図が、今日、ひと幅(ぷく)に、収(おさ)められおる。」

周瑜が、低く、笑みたり。「兄上。この地図の上に、今日、収(おさ)まりたる四名の傍らに、いつかは、いっそう大いなる名が、掛けられんに。荊州(けいしゅう)・揚子江(ようすこう)の北・許都(きょと)の蔭まで、この地図の縁線(へりせん)が、移り行く事と為らん。」孫策が、笑みつつ頭を、首肯したり。二青年の笑みの下にて、江東の六郡が、しずかに、息を、整えおったのである。

その夕、呉郡の城門の下にて、年経たる漁師(りょうし)が、袋網(ふくろあみ)を、提(さ)げて、入りたり。網の内側に、大いなる鯉(こい)一匹が、収(おさ)まりおったのである。孫策が、その鯉を、漁師に、戻し与えて、銅銭(どうせん)ひと袋を、上り置きたり。漁師が、低く、頭を、垂れつつ、申したり。「孫将軍の名が、江東の小さき門の内側まで、お掛かり給う事と、為らん。」孫策が、笑みつつ、漁師の肩を、軽く、打ちたり。

Book 2 の五十七度目の夜が、江東四郡の門の上にて、しずかに、深まりゆきつつあった。江東六(こうとうろく、江東の六郡)の三字が、四郡の名と、二郡の蔭と、漁師の低き挨拶とが、ひと席に、置かれたるひと息の種子として、植えつけられつつあったのである。Day 56 の 覇王袍(はおうほう)の裾が、今宵、四郡の門の上に、初めて、掛けられおったのである。

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삼국지 365 Day 57 마무리 일러스트
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✒️ 平訳家の一言 — 延三欽博士(Yeon Sam-Heum, Ph.D.)

若き手が、六郡の門を、順に、過ぎ行く季節があり申す。四郡の門の上に、ひと名が、掛けられ、二郡の蔭が、暫(しば)し、後ろへと、押し置かるる席にござる。今日、貴方の季節の地図の上にも、掛けられたる四名と、後ろへと押されたる二名とが、もしや、共に、置かれおりてはおらぬか。その置きの結を、ひと結いっそうしずかに、覗き見られてはいかがであろう。

📅 明日 Day 58:轅門(えんもん)の弓

「許都の曹操が、再び、荀彧の低き計策(けいさく)を、受けて、呂布と劉備の関係を、深く、揺るがすひと手を、置きたり。轅門(えんもん)の裾に、ひと振の弓が、立てらるる日が、近づきおりたのである。」 — 平訳家 延三欽博士

平訳 — 延三欽 平訳家 · Sam H. Yeon, Ph.D. · 延三欽博士

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